大乗寺概要

兵庫県日本海側に高野山真言宗 亀居山 大乗寺( 〒669-6545 兵庫県美方郡香美町香住区森860) という寺があります。

高野山真言宗 亀居山 大乗寺 http://www.daijyoji.or.jp/
大乗寺円山派デジタルミュージアム http://museum.daijyoji.or.jp/

大乗寺は西に向かって山門と客殿があり鐘楼、薬師堂、本堂が客殿の北側で横に並ぶ伽藍配置となっています。寺伝によれば、天平17年(745年)、行基が開山したといわれますが、実際は定かではありません。近世の18世紀末に密蔵上人が復興を試みていることからその頃は荒れていたのだろうと思います。次代の密英上人の代に、狩野永徳と並ぶ絵師であった円山應擧(まるやま・おうきょ)が客殿障壁画の制作をしています。應擧は無名時代に密蔵上人から経済的支援を受けていたことがあり、その恩に応えたのでしょう、天明7年(1787年)から寛政5年(1793年)までに長澤蘆雪、呉春ら門弟たちと画を仕上げます。これら165面は寛政6年(1794年)に建築された客殿内部13室を飾っています。一門による画が揃っている為に、「應擧寺」とも言われます。
 円山一派の障壁画があるのは客殿で、一階に11、二階に2の部屋があり、一階に農耕(呉春)、使者(規禮、守禮)、兀山(呉春)、佛間(應瑞)、山水(應擧)、芭蕉(應擧)、孔雀(應擧)、藤(文鳴)、鯉(應瑞)、狗子(守禮)、仙人(雪亭)で、二階が猿(長澤蘆雪)、鴨(源き(王へんに奇))となっています。以下にて平面図を掲載していますので、ごらんください。

一階平面図 http://www.tmtkknst.com/daijoji.htm#plan1
二階平面図 http://www.tmtkknst.com/daijoji.htm#plan2
また、ほぼ日刊イトイ新聞「江戸が知りたい。東京ってなんだ?!」も併せてごらんください。 http://www.1101.com/edo/2004-03-08.html


鐘楼部から客殿をみる


山門脇から客殿をみる

その他、写真の例。
http://kobe-mari.maxs.jp/kami/daijoji.htm

動画もあるのですが、Windows xp + Firefox + Windows media player10ではだめでした。
http://www.movieum.net/movie/movie_detail.php?aid=387
もしくは
http://www.movieum.net/movie/movie_player.php?pid=387&keepThis=true&inlineId=movie&TB_iframe=true&width=640&height=550

宿泊施設について

お泊りについては、以下の施設をお勧めしています。

うえ庄さんは香住駅のすぐ近くにあり、ロケーション絶好です。大乗寺までは車で5分です。
私が自信をもってお勧めできる宿です。

 ◎旅の宿 うえ庄
 669-6546 兵庫県美方郡香美町香住区七日市56-3
 

 電話 0796-36-0696 FAX 0796-36-3998
 http://www5.nkansai.ne.jp/hotel/uesho/
 一泊二食付き/1名様大人 7,350円
 一泊朝食付き/1名様大人 4,725円
 素泊まり/1名様大人 4,200円

ファミリーイン 今子浦は海に近く、料理もおいしいところです。大乗寺までは車で15-20分ぐらいではないでしょうか。

 ◎香美町国民宿舎 ファミリーイン 今子浦
 669-6541 兵庫県美方郡香美町香住区境548]

 電話 0796-36-3553 FAX 0796-36-3458
 http://www.imagoura.com/
 香美スペシャルプラン1泊2食 12,075円〜(税・サ込)
 お手軽プラン1泊2食 8,400円〜(税・サ込)
 グルメファミリープラン1泊2食 10,500円〜(税・サ込)

行き方について(東京からの方)および香住駅からの移動方法

以前は夜行列車があったのですが廃止されました。
安く、わりとはやい時間で行くにはなんといっても、夜行バスのシルフィード号で品川から福知山まで移動し、福知山からJRで香住にいく、という方法です。
http://www.keikyu-bus.co.jp/keikyu-bus/highway/shirufeed.html
  
東京〜京都を夜行バスで移動し、電車で香住までいくというやり方があります。
http://www.swa.gr.jp/fare/osa_bus.html
(学割もあります)

もうひとつ東京〜大阪を夜行バスで移動し、大阪から城崎温泉まで全但バスhttp://www.zentanbus.co.jp/rosen/index.htm)の8:50発12時着きで行き、城崎温泉から電車(城崎温泉 12:33-香住 12:57 JR山陰線 特急はまかぜ1 1030円)でいくというやり方です。

飛行機は羽田〜但馬空港(7:30-9:45)のJALで飛び、そのままバスで城崎温泉駅(10:24)まで移動し、11:00の電車で香住(11:36)まで電車という手段がありますが新幹線とそれほど時間が違わないのであまりおすすめできません。

新幹線でプランを組むと、以下のように姫路乗り換えか京都乗り換えになります。
往路

●2008/03/01(土曜)
その1 片道運賃: 15,440円   所要時間:6時間05分
07:33-10:09 東京→新大阪 JR東海道新幹線 新幹線のぞみ61 10,500円 5,140円
10:11-10:40 新大阪→姫路 JR山陽新幹線 新幹線のぞみ61
10:48-11:54 姫路 → 和田山 JR播但線 特急はまかぜ1 680円
11:55-12:57 和田山 → 香住 JR山陰線下り 特急はまかぜ1


その2
8:50 東京→141分 新幹線のぞみ13号 9870円+4730円
11:11-11:24 京都(乗り換え)→149分 特急きのさき1号 +840円
13:53-13:57 城崎温泉(乗り換え)→37分 JR山陰本線
14:34 香住

復路

●2008/03/02(日曜)
その1
13:49 香住→26分 9870円 特急はまかぜ4号 自由席+630円
14:15-14:32 城崎温泉(乗り換え)→153分 特急きのさき8号 自由席+840円
17:05-17:15 京都(乗り換え)→138分 新幹線のぞみ142号 +4730円
19:33 東京


その2
15:39 香住→30分 JR山陰本線 9870円
16:09-16:13 城崎温泉(乗り換え)→156分 特急きのさき10号 +840円
18:49-19:09 京都(乗り換え)→141分 新幹線のぞみ42号 自由席+4730円
21:30 東京

●車で来られる方について
大乗寺に駐車場(無料)があり、停めることは可能ですが多雪地のため、くれぐれも運転にはご注意ください。

香住駅からの移動方法について
香住駅から大乗寺までについてはタクシーをおすすめします。だいたいタクシーが停まっています。
公共交通は全但バス香住駅から出ていますが、本数が非常にすくないため、以下の時刻表を参考にしてください。「応挙寺」で下車すればすぐです。
村岡〜和田〜香住線 時刻表 http://www.zentanbus.co.jp/rosen/jikoku_hyo/27.pdf
12:57に香住駅着きの場合、すぐ13:10のバスがありますし、14:34着の場合も14:55のバスがありますので、こちらもよろしいでしょう。

行き方について(大阪からの方)

安く行くには、大阪から城崎温泉まで全但バスhttp://www.zentanbus.co.jp/rosen/index.htm)の8:50発12時着きで行き、城崎温泉から電車(城崎温泉 12:33-香住 12:57 JR山陰線 特急はまかぜ1 1030円)でいくというやり方があります。ただ、全但バスの城崎←→神戸線は、出発時間が遅いため、おすすめできません。

帰りも同様にバスで帰るとすれば、鳥取まで電車で移動し、鳥取からバスで大阪までというやり方がとれると思います。

香住 2008/03/02 16:44 浜坂 2008/03/02 17:09 JR山陰線下り 普通 - -
浜坂 2008/03/02 17:14 鳥取 2008/03/02 18:06 JR山陰線下り 普通 950円 -

そのあと、バスの18:40発に乗れば、22時前になんば着です。
http://www.nihonkotsu.co.jp/bus/highway/course/tottori-kobe_osaka.html
神戸からの方はこの日交バスがよいかもしれません。

また、往復とも電車ならば京都〜香住もしくは姫路〜香住がよいでしょう。

天気について

この季節、通年現地では雪が多く、車の運行が困難だったり、電車が遅延したりします。
天気予報は以下を参考にしてください。
http://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/28/6320/28585/6696545.html

車で来寺されるご予定の方はくれぐれもご注意くださいますようお願い申し上げます。

積雪深については以下を参考にしてください。
http://www.jma.go.jp/jp/amedas_h/map46.html?areaCode=211

2008年今年は雪が香住区には積もりませんでした。とはいえ、周辺地域には積雪のある地域もあると思いますので注意されてください。

拝観前の事前学習

以下の文献を推奨します。とくに赤の書籍ははずせません。

テキスト:
八木富次『大乘寺靜觀』光村冩眞部, 1901年
高崎富士彦「新古寺巡礼58 但馬の大乗寺東京国立博物館研究誌『MUSEUM』90号, 1958年
倉橋但斉『大乗寺案内記』1965年
橋本綾子「大乗寺--古寺巡礼 」 『仏教芸術』1967年8月号(通号 65), pp. 71~80
『國華』 1972年4月号 特輯 大乗寺の繪畫
佐々木丞平「絵画の背景--研究ノートより-11-大乗寺孔雀之間は二度描かれた」『日本美術工芸』1996年8月号 、 通号 695、 pp. 24~31、日本美術工芸社
佐々木丞平、佐々木正子『円山応挙研究』中央公論美術出版http://www.chukobi.co.jp/cgi-bin/guide.cgi?mode=view&no=0318
佐々木丞平「円山応挙大乗寺--新出文書を手がかりとして」『國華』1996年4月号 (通号 1205) pp. 3~18, 國華社
佐々木丞平、佐々木正子『至宝 大乗寺円山応挙とその一門』国書刊行会 (2003年11月)
木下長宏, <應挙寺[大乗寺]と美の運命>を討議するシンポジウムを開いたことについて, 『あいだ』88号(2003年 4月発行)、あいだの会
木下長宏, Part1. lectures 「「美」をみることとは--大乘寺の襖絵を例にして」 『diatxt.』フォーラム(3)「特集 「美」を みることとは」 『Diatxt.』2003年11月号 (通号 11) pp. 10~19, 京都芸術センター
篠原聰「鑑賞教育再考 大乘寺の襖絵空間をめぐり」東海大学課程資格教育センター論集 Vol.4(20060331) pp. 23-34 (CiNiiにて閲覧可能です→http://ci.nii.ac.jp/naid/110005001745/
木下長宏,「<失われた時>を見出すとき(三十三)(五十二)」,『あまだむ』2001年3月号,2004年5月号 あまだむ短歌研究会
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AA11844815
国立国会図書館にもあり。請求記号はZ71-F2です。

http://opac.ndl.go.jp/recordid/000000164284/jpn

インターネット:
高野山真言宗 亀居山 大乗寺 http://www.daijyoji.or.jp/
大乗寺円山派デジタルミュージアム http://museum.daijyoji.or.jp/
木下長宏先生による拝観会記(木下長宏のブログ)
http://blogs.yahoo.co.jp/kn_lechien/10355129.html
http://blogs.yahoo.co.jp/kn_lechien/20405488.html
文化財の保存と公開をめぐる論考「シンポジウム 応挙寺と美の運命」影山幸一氏リポート
http://www.dnp.co.jp/artscape/view/focus/0304/kageyama.html

Q&A

Q ご飯はどうすればいいの?
A 1日目昼は、移動中にお食事をすませておくほうがよいと思います。

問題は2日目の昼ですね。大乗寺には食事処がありません。大乗寺のすぐ前に「応挙前」という旅館があり、ここは食事もできます。
http://www4.ocn.ne.jp/~oukyomae/
値段は忘れてしまいましたが・・・。香住駅から大乗寺までにはスーパー、ローソン、かに料理「喜いち」がありますので、ここで準備しておくのもよいでしょう。香住駅前に出たら、食堂がございます。

以下、一例として。「喜いち」 http://r.gnavi.co.jp/c380000/

「喜いち」で出る料理の一例(これは確か2006年の冬、夜に出たものです)